車保険【弁護士特約】とは?使えない?加入すべき必要性と注意点!
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自動車保険の弁護士特約ってみなさんご存じですか?自動車保険には交通事故時の示談交渉を代行してくれる示談交渉サービスがセットになっています。
示談交渉サービスは担当者がすべて交渉を行ってくれるのでとても便利です。ただ、事故のケースによっては示談交渉サービスを利用できない場合があります。
それは追突事故などの加害者側(相手の方)の過失割合が10割のケースです。こちらが完全な被害者の場合には示談交渉サービスは受けられません。その時に役立つのが弁護士特約です。
- 【メリット】弁護士に示談交渉を依頼した際の費用を補償(年間保険料2000円で300万円まで)
- 【デメリット】過失割合が3割を超えると弁護士特約を利用できない
弁護士特約の保険料は平均1ヶ月あたり100円~200円程度ですし、全体的にみるとメリットの方が多く、入っておいた方がいい特約と言えるでしょう。
ただ、一つだけ注意したいのが補償の重複です。家族の保険加入状況などで弁護士特約が重複していることもあるのでその場合には外すといった対応をしておきましょう。
事故はいつでも誰にでも起こる可能性があり、すべての人に必要がある弁護士費用特約です。しかしながら、できる限り保険料はおさえたいものです。
最も安い保険料で最適な保険に入るには、各保険会社の比較が不可欠です。自動車保険一括見積もりはたった3分で最大16社の保険会社が比較できるので、時間と保険料の節約にかなり役に立ちます。
弁護士特約とは?弁護士特約が使える時は『示談交渉』
弁護士特約とは具体的にどのような補償をしてくれるのでしょうか。自動車保険には交通事故の際に加害者、被害者を問わず相手方との示談交渉を代行してくれる示談交渉サービスが付帯されています。
示談交渉サービスはプロの交渉担当者が代わりに示談交渉を進めてくれるので、相手方と直接面会をすることなく示談を進めることができます。
約款上被害者側の過失が0の場合、示談交渉サービスは利用できないことになっています。この場合、加害者側は保険会社の示談担当者が担当しますが、被害者は自分で対応しなければならず、相手のペースで交渉が行われてしまうのです。
この時に、弁護士に示談交渉を依頼する際の費用を補償してくれるのが弁護士特約です。
この特約があれば、弁護士があなたに代わって示談を進めてくれるだけでなく、補償額もより水準の高い弁護士基準と呼ばれる算定基準で算定するため、慰謝料などが増える可能性があります。
弁護士特約を付帯するメリットは『弁護士費用』
自動車保険の弁護士特約にはどんなメリットがあるのでしょうか。最大のメリットは弁護士費用をかけずに示談交渉を弁護士に依頼できることでしょう。
弁護士費用は一般的に非常に高く、交通事故の示談交渉を依頼する場合、数十万円~100万円を超える費用が発生することも珍しくありません。
弁護士特約を付帯しておけば、平均300万円の補償が得られるので、仮に示談交渉サービスが利用できない場合でも、安心して弁護士に依頼することが可能です。弁護士は交渉のプロですから、被害者に有利になるように示談を進めてくれます。
慰謝料などの賠償金を請求する点でも、弁護士に依頼するメリットは大きいです。なぜなら弁護士に依頼することで、弁護士基準と呼ばれる算定水準で賠償額を算定するので、慰謝料などが一般水準よりも高くなるからです。
弁護士特約は付けておいて損はないといわれるほど、メリットの大きな特約です。万一に備えて付帯しておくことをお勧めします。
弁護士特約を付帯するデメリット『加害者は使えない&保険料』
自動車保険の弁護士特約はメリットが多く、デメリットは少ないといわれることが多いです。それでもいくつかのデメリットはあります。
例えばその一つが弁護士特約は被害者になった場合しか利用できないことです。
弁護士特約は加害者に加えて、過失割合がある程度ある場合の事故についても利用できません。具体的には過失割合が3割を超えると弁護士特約を利用できないのです。
保険会社によっては過失割合が1割以下でなければ適用しないというところもあります。
もう一つのデメリットは年間2000円程度の保険料が発生することです。
特約は補償を広げるために付帯するものですので、その点は承知しておくようにしましょう。ただし保険料はさほど割高ではなく、平均すると1ヶ月100円~200円程度です。
弁護士特約を付帯する上での注意点は3つ!使い方と重複に要注意
自動車保険に付帯されている弁護士特約の注意点は、利用する場合に保険会社に必ず連絡を入れる必要があることです。
特約を使えるケースとそうでないケースとがあるので、事前確認をしてから依頼してください。これについては次項で詳しく解説します。
さらには弁護士特約が他の補償と重複することもあります。この場合、補償を減らすことで無駄な出費を抑えられます。注意点を把握したうえで、弁護士特約を付帯すべきかどうかを判断するとよいでしょう。
弁護士特約が使える場合&使えない場合
自動車保険の弁護士特約が使えるケースとそうでないケースを覚えておくことで、交通事故に遭ったときの対処方法が変わってきます。
使えるケースの一つは交通事故の被害者となり、過失割合が10割のケースです。この場合、示談交渉サービスが利用できないので弁護士特約を活用できます。
他のケースとしては他人の車に乗っていて交通事故の被害に遭った場合も、弁護士特約を活用することができます。
他人の車に乗っていても使用できることを知らずに示談交渉をしてしまい、補償額が少なくなってしまったというケースがありますので、まずは加入の保険会社に確認しましょう。
使えないケースの代表例としては重大な法令違反があった場合です。具体的には被害者の場合でも飲酒運転や無免許運転の場合は、当然のこととして弁護士特約は利用できません。法令順守が基本なのです。
加害者になってしまった場合もこの特約を利用することはできません。弁護士特約は基本的に被害者側の救済手段であるということを覚えておきましょう。
保険会社から紹介の弁護士しかダメ?自分で弁護士は選べる
自動車保険の弁護士特約を利用する場合、弁護士はどのように選出するのでしょうか。弁護士を選ぶ際、自分が気に入った弁護士を選ぶことは可能です。その場合でも保険会社の同意を必ず得るようにしてください。
弁護士も千差万別で、弁護士だからといって必ずしも交渉が上手だとは言えません。そこで自分で信頼できる弁護士を探したいと考える人もいることでしょう。
そのような場合も、自分で弁護士を選べます。相談費用などは別途費用補償が用意された特約もあるのでチェックしてみましょう。
どうしても弁護士が見つからない場合には保険会社に相談することも可能です。場合によって保険会社から弁護士を紹介してもらえることもあります。弁護士を紹介してもらえるかどうかは、保険会社のお客様サポートに連絡を入れてみるとよいでしょう。
弁護士特約を使っても翌年から等級ダウンなし!保険料は上がらない
自動車保険にはノンフリート等級制度があります。基本的に自動車保険の補償を利用すると、翌年度は等級がダウンして保険料が上がります。
弁護士特約も利用すると保険料が上がるかと思うかもしれませんが、等級ダウン事故にはなりません。
等級ダウンにならないケースをノーカウント事故と呼びます。自動車保険でノーカウント事故として扱われるのは弁護士特約のほかに人身傷害保険があります。つまり安心して補償を利用することができるのです。
弁護士特約と合わせて、もし自分の保険で車両保険などを利用する場合には、等級ダウン事故として扱われます。利用する場合には等級ダウンに当たるかどうかをチェックしてから活用するようにしましょう。
弁護士特約の補償内容と範囲
自動車保険に付帯可能な弁護士特約の補償範囲はどうなっているのでしょうか。弁護士特約は示談交渉を利用する際の弁護士費用を補償するものです。基本的に弁護士が代理交渉権を行使して、加害者との交渉を行う際の弁護士報酬が補償されます。
弁護士特約で補償されるのは弁護士報酬のほかに、訴訟費用なども含まれます。裁判所での和解を行う場合についても、和解に至るまでにかかった費用が補償されることになっているのです。
従来の弁護士特約では弁護士費用が補償されるものの、事前の法律相談や書類作成費用は自己負担になっていた場合がありました。
この部分をカバーするために、諸費用補償が付帯されるようになってきています。ただしすべての特約が対応しているわけではないので確認しておくとよいでしょう。
任意保険『弁護士特約』で弁護士費用負担を軽減できる
自動車保険の弁護士特約を利用することで、弁護士費用を節約できます。補償額は300万円~500万円となっていますので、ほとんどの示談交渉ではこの金額内で収まるはずです。つまり仮に特約を契約していなかった場合よりも費用を節約できます。
また弁護士費用が300万円を超えてしまう場合があるかもしれません。
これはケースバイケースですが、腕利きの弁護士に依頼した場合、費用が高額化することもまれにあります。例えば費用が350万円かかった場合、それでも50万円の負担で済むわけです。
50万円なんて払えないと思うかもしれませんが、弁護士が示談交渉を行うことで、慰謝料は増額されます。多い場合には2倍~3倍もの慰謝料や賠償金が受け取れることもあるでしょう。
つまり、50万円オーバーしたとしても金額をカバーできるだけの補償が得られるのです。なぜこのようなことが起きるのかというと、弁護士基準と呼ばれる慰謝料の算定基準に従って算定を行うからです。
保険会社に示談交渉を任せた場合、そこまで慰謝料が増額されることは期待できません。このことは弁護士費用特約が実質的な費用の節約につながることを意味しています。
交通事故後の弁護士特約の使い方と利用手順
自動車保険の弁護士特約はどうやって利用するのでしょうか。まずすべきなのは交通事故の報告です。
弁護士特約を利用できるのは被害者の場合だけですので、交通事故の被害に遭った場合、基本的に加害者の加入する自動車保険で補償されます。そのため自分から保険会社に連絡するのを忘れないようにしましょう。
保険会社に連絡する際には、交通事故の詳細を連絡します。過失割合が0の場合、これは基本的に保険会社が決めることですが、弁護士特約は無条件で利用できます。
保険会社に連絡をする場合、弁護士特約を利用して弁護士に示談交渉を依頼したい旨を伝えます。保険会社の了承が得られたなら、速やかに弁護士を探しましょう。
この時点で付随費用を補償してくれる特約の場合、相談料なども補償されます。その場合に備えて領収書も保管してください。
弁護士との契約が決まったなら、契約書の写しを保険会社に提出することになります。提出方法は保険会社によって違うので確かめてください。弁護士費用は直接弁護士に支払われることになります。
自動車保険の弁護士特約は事故時以外の日常でも利用不可能!他の車両事故なら使える
自動車保険の弁護士特約が交通事故以外の日常でも使えればとても心強いですが、それはできません。交通事故による被害者のみが利用できる特約になります。
ただ他の車両事故、つまり他人の車に乗っていて事故が起こった場合、あなたは100%被害者になります。運転者が知り合いであろうが、あなたは事故によって被害を負った人間だからです。
この場合は、弁護士特約を利用できます。利用すべき場合はすぐに加入している自動車保険会社に連絡しましょう。
弁護士特約の加入率と利用率から見る”必要性”
自動車保険に付帯できる弁護士特約はどれくらいの人が契約しているのでしょうか。損害保険会社各社の調査によると平均加入率は約60パーセントとなっていて、3人につき2人はこの特約を付帯していることが分かります。
弁護士特約の必要性に対する認知が広がり、加入者が増加しているのは良い傾向だと思います。実際に弁護士特約を利用したことがある人はどれくらいいるのでしょうか。
損害保険会社各社の統計によれば、実際の利用率はさほど高くはありません。具体的な数値で言えば、全契約者のわずか0.05%程度と非常に低いことが分かります。これは弁護士特約を付帯していても、ほとんどの人は利用していないことを現しています。
弁護士特約は日常事故にいらない?必要性は高めである
利用率をチェックしてみるとわかりますが、ほとんどの人は利用する機会がありません。ここで疑問が生じるのが弁護士特約は本当に必要な補償なのかという点です。
自動車保険などの保険商品はお守りのようなものといわれます。事故が起こらないことを願いますが、万一事故が起こってしまった場合、その威力を発揮してくれるからです。自分では到底支払えない経済的な補償が得られるのが自動車保険の魅力です。
弁護士特約も同じです。追突事故や相手側の過失が10割の事故は少なくありません。交渉のプロである弁護士に依頼することで、補償額を上げることもできます。よって必要性は非常に高いと言えます。
弁護士特約の費用負担は少ない!可能な限り入るべき特約
自動車保険の弁護士特約は自動で付帯されるものではありません。そのため契約時に加入するかどうかを決めることになるでしょう。自動車保険を契約する際は、弁護士特約を忘れずに付帯しておくことで、いざというときのお守りになります。
弁護士特約ほど補償が優れている特約はありません。その理由として弁護士に依頼した場合の費用を最大300万円~500万円補償してくれるからです。しかも弁護士に示談交渉を依頼することで、弁護士基準に基づいた賠償額の算定が行われます。
弁護士基準は保険会社の示談担当者が提出する賠償額をはるかに超える補償額が設定されています。ケースバイケースですが、弁護士に依頼するだけで慰謝料が2倍~3倍にも増加したという事例さえあるのです。
こうした事例を考えると、弁護士特約は必ず加入しておいたほうが良いといえるでしょう。保険料も1ヶ月当たりわずか100円~200円程度です。
保険会社によって弁護士特約に違いあり!加入は比較が必要
少し前までは自動車保険の弁護士特約の補償額が損害保険会社各社ともに横並びの状態でした。言い換えればどの自動車保険を契約しても、この特約についていえば中身は同じという状態だったのです。
それが近年差別化を図るため、自動車保険によって補償内容が若干変化してきました。例えば補償額はこれまでは一律300万円というのが一般的だったのですが、ここ数年来500万円まで補償される弁護士特約も登場しています。
弁護士に相談する場合の費用や、書類作成などの雑費を補償する費用も別に設定されるようになりました。10万円~30万円が相場ですが保険会社によって異なります。
これらが意味するものとは、自動車保険はどれも同じではないということです。弁護士特約の中身も異なるので、できれば手厚い補償を提供している自動車保険を契約したほうが良いといえるでしょう。できるだけ複数の自動車保険を比較するべきなのです。
補償の重複に要注意(自動車保険以外に弁護士特約あり)
自動車保険の弁護士特約で注意したいのが、補償の重複です。弁護士特約の補償範囲は同居の家族もしくは別居の未婚の子までとなっています。お子さんが別居していて自動車保険を契約する場合、補償が重複しないように注意してください。
ほかにも2台目以降の契約をする場合、これも補償の重複になります。補償が重複した場合、弁護士費用が2倍補償されるわけではありません。どちらを合わせたとしても片方の補償額が上限になってしまいます。
もし複数台契約をしていて、弁護士特約を付帯している場合には、重複の有無を確認し、重複があることが分かった場合には、保険会社に連絡をして特約を外しましょう。
保険会社は基本的に補償が重複していても連絡をしてくれることはまずありません。
弁護士特約のような形で重複しやすいものに「個人賠償特約」や「ファミリーバイク特約」などもあります。また「人身傷害」と「搭乗者傷害」のように複数の保険で補償範囲が重複してしまうものもあります。
無駄な保険料を支払っていることもありますので、これをきっかけに保険内容を見直してみてはいかがでしょうか。
まとめ
弁護士特約は自動車保険を契約する際に必ず付帯しておきたい特約です。弁護士特約を契約することで、慰謝料などの賠償金を増額できるだけでなく、示談交渉を弁護士に依頼できる分、ストレスの軽減にもつながります。
弁護士特約の補償範囲は同居の家族もしくは別居の子どもですので、補償の重複にも注意しながら契約するかどうかを決定することができるでしょう。保険料を節約することにつながるからです。
納得できる仕方で弁護士特約を契約したいなら、一括見積もりを積極的に活用しましょう。自動車保険一括見積もりは無料で利用できるサービスなので、ピッタリの補償が見つかるはずです。