短期間だけ自動車保険に加入すべき人とは?任意保険を使うときに注意
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自動車保険に加入するというと1年ごとに満期を迎えて、そのたびに更新したり乗り換えたりするものと認識している方が多いはずです。
しかし、1年以内にマイカーを廃車にする、長年にわたる海外赴任が決まっているなどの理由があり、年間契約の必要がない方もいるでしょう。
その場合には不要になった時点で解約すれば良いのですが、保険料に無駄が生じてしまいます。そこで短期間だけお得に保険を使いたい方には別の方法がおすすめです。
友人から車を短期間借りる場合 | 自分の車で短期間自動車保険に加入したい場合 | ||
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1. | ドライバー保険に入る | 1. | 1日自動車保険に入る |
2. | 友人・家族の任意保険を使わせてもらう | 2. | 通常の任意保険を分割払いで契約する |
場面ごとに簡単にまとめておきましたが、それぞれ注意事項もありますので本文で解説します。
自分の状況だとどの方法が最も安いのかを詳しく知りたい方はまず、一括見積もりで保険料を比較してみましょう。
短期間だけ補償を受けたい2つの場面
いま加入している自動車保険の満期が目前だったり、車も保険も年内に使わなくなる方もいるでしょう。その場合に年単位の契約をせず、短期間だけ補償を受けるにはどうするのが得策といえるのでしょうか。
この点についてですが、友人の車を短期間だけ借用するケースで有効な手段が複数あります。また、マイカーで短期間だけ自動車保険の契約をするケースでもおすすめな方法が複数あります。この2つのシチュエーションについて解説します。
【1】友人から車を短期間借りる場合
車は要るけれど持っていない状態で、なおかつ保険ももちろん入っていないという方は、友人から車を短期間だけ借用することができるのであれば、それに越したことはありません。理由は、車の購入費用が丸々浮くことになるためです。
そしてこの場合、気になるのが補償のことです。友人の車を運転する短いあいだだけ使える、経済的にもメリットのある方法が本当にあるのか、疑問に思っている方もいるでしょう。この問題に関してですが、実は複数の選択肢があるのです。
ドライバー保険に入る
普通、自動車保険というと車を所有していることが加入条件に含まれており、満たせない方は契約を交わせません。しかし、ドライバー保険であれば加入できます。
この保険は車を所有していない方が、他人の車を借用しているときの事故に対して補償されるものです。
自動車運転者損害賠償責任保険が正式名称ですが、補償内容は車の所有者を対象とした任意保険と大差ありません。また、各損害保険会社が取扱機関としてあるのも、車を持っていることが加入の条件になっている任意保険との共通点です。
ドライバー保険は、運転免許証所持者で、自動車を所有していないものの知人やレンタカー会社(注1)から自動車を借りて運転する機会の多い人のための保険であり、正式には「自動車運転者損害賠償責任保険」といいます。
注意点としては、車の所有が加入条件に含まれる任意保険と一緒で年単位での契約になることです。どこのドライバー保険を利用すると損をしないのか、これは月払いができる条件を満たしているかどうかで判断すると良いましょう。
一例として、年間12万円のドライバー保険を半年でやめる場合、月払いは6万円の保険料負担で済みます。
一方、年払いは短期料率という利率が適用され、7万2千円の出費になるようなケースもあります。大きな差が出るため、月払いのドライバー保険のほうがお得になるのです。
友人の任意保険
友人の車を借用する際に、借りている短いあいだだけ補償がほしいのであれば、友人が加入している任意保険を使わせてもらう選択肢もあります。ただ、この方法を選択するには、下記の条件をクリアする必要があるためチェックしておきましょう。
- 友人の同意を得る
- 友人が加入している任意保険の運転者の補償範囲が限定なしになっている
この条件を満たしていれば、友人の車を借りて運転中、交通事故が起こった場合に補償を受けることが可能です。
現状で運転者の範囲が本人だけになっているような場合でも、契約内容を変える手続きを済ませれば、補償の範囲を他人まで拡大させることができます。
なお、補償対象の年齢条件まで変える必要はありません。たとえば運転者の範囲が限定なしで、ドライバーの年齢条件が21歳以上の契約内容に設定されているとしましょう。この場合、借用する方が20歳以下でも補償の対象になるのです。
自分又は家族の任意保険
自分が保険に加入していない前提で話を進めてきましたが、加入している任意保険がある方もいるでしょう。
その場合に友達の車を少しの期間だけ借用することになった場合には、自分の任意保険を使用する手段があります。また、家族の任意保険を使う手もあります。
ただし、自分や家族が任意保険に加入しているだけでは、友達の車を運転中に事故に遭った場合、補償を受けることができない可能性があります。自分または家族が掛けている任意保険で効力を持たせるには、以下の条件を満たしている必要があります。
- 他車運転特約を付帯している
- 自分が補償範囲に含まれている
- 必要な補償が付いている
他者運転特約とは、他人の車の運転中に起こった事故の補償を受けられるものです。補償内容は自分または家族が加入している任意保険と同じです。
対物が無制限でなければ他者運転特約も無制限ではなく、必要な補償が補償内容に含まれているか要チェックです。
【2】自分の車で短期間自動車保険に加入する場合
マイカーを所有している方が年間契約の任意保険に加入せず、お得に短期間だけ自動車保険を掛けたい場合、主な有効な手段として以下のものがあります。
- 1日単位で加入できる自動車保険を選択する
- 分割での支払い方法を選択する
このうち、1日単位で入れる自動車保険については、マイカーはあるけれど他人の車を運転する場合に向いています。なお、それぞれのより詳細な情報は以下にまとめています。
どちらがより自分に合っているかの判断材料としてお役立ていただければ幸いです。
1日自動車保険に加入する
自分の車は所有しているけれど、自賠責保険しか掛けていない方が一定数います。その場合、他人の車を短期間だけ運転することになったときの良い選択肢のひとつが、このタイプの保険です。
自分の車に任意保険を掛けていない状態で、なおかつ家族も車を所有していない、所有していても任意保険未加入であれば、他車運転特約が使えません。さらに、貸してくれた人の任意保険の運転者の範囲が限定されていることもあるでしょう。
このような条件で、数日間のレジャーで他人の大型車を借りるなどする場合、十分な補償を得るには、1日自動車保険の利用は有力候補になるでしょう。
申し込みも携帯電話から簡単に行えて、すぐに補償が開始するなど、利便性に優れているのも特長といえます。
支払いを「分割払い」にする
法律で加入が義務付けられている自賠責保険は月単位での加入が可能なのに対し、任意保険は年単位での加入が原則です。1年に満たない期間だけ補償がほしい場合には、年一括払いではなく月々の分割払いで加入できる任意保険を選択する手もあります。
契約自体は年単位であったとしても、任意保険が不要になるタイミングで解約することは可能です。月払いでは加入していた月数の保険料を負担するだけで済みます。なお年払いにするとどうしていけないのか、不思議に思っている方もいるでしょう。
年払いを選択すると、年間の保険料としてまとまった金額を一括で先払いする形になります。その負担の大きさからそもそも支払いが困難な方もいるでしょう。また、契約期間の途中で解約した場合、解約返戻金が戻ってきますが、これに落とし穴があります。
これに対して年払いでは、残りの9か月分の返金が月割りではなく、100%返金されるわけではないです。したがって、短期間での加入で年払いは損をすることになるわけです。
保険料の分割払いは代理店型が対応
ダイレクト型の任意保険のほとんどは、年払いでの契約になります。したがって、どうしてもダイレクト型が良いと思う理由がない限り、保険料の分割払いを希望するのであれば、代理店型の任意保険を選択する形になるでしょう。
保険料の支払方法としては主に2種類あります。口座からの自動引き落としとクレジットカード払いです。なお、分割払いにはいくつか気をつけなければいけないことがあります。主なものとしては下記の注意点があげられます。
- 保険会社に対する分割払い手数料が発生する
- 支払いが滞ると保険が切れるリスクがある
分割払い手数料については年間で最高5%ほどであるため、あまり気にならない方が多いかもしれません。しかし支払い遅れで保険が切れることは、保険未加入状態になるだけでなく、無事故の等級割引も消えてしまうため確実に払い込むことが重要です。
ダイレクト型はアクサダイレクトのみ分割対応
代理店型と比較してダイレクト型は保険料が割安である点が魅力的ですが、先述したとおり年払いのところがほとんどを占めているのがネックです。分割対応しているダイレクト型の任意保険といえば、アクサダイレクトぐらいしかありません。
支払方法は、口座からの自動引き落としのほか、クレジットカードの選択も可能です。
なお、口座振替での分割払いが可能になっているのは、ダイレクト型の任意保険の中ではレアケースです。なお、アクサダイレクトの口座振替は5%の分割手数料が発生します。
そのほか、アクサダイレクトの口座振替での分割払いで頭に入れておきたいのが、初回は3か月分の支払いが必要となる点です。しかも初回は口座からの自動引き落としではなく、銀行振込かコンビニで専用の払い込み用紙を使って支払うことになります。
クレジットカード利用時の注意点(分割払い)
クレジットカードを使った任意保険の保険料分割払いを選択するにあたり、気をつけなければいけない点が複数あります。
- 分割払い手数料が発生する
- 契約期間の途中で解約しても保険料の払い込みは継続する
手数料は年間で5%ほどしかかかることがないため、大した問題ではないと思う方も多いのではないでしょうか。しかし、契約期間の途中での解約後も保険料の支払いが続くというのは、短期間で加入をやめたい方にとっては大問題です。
クレジットカードの分割払いでは、クレジットカード会社が保険会社に対し、年間保険料を一括払いします。そして保険に加入した方は、クレジットカード会社に保険料を分割払いする仕組みです。
契約期間途中の解約では保険会社から解約返戻金は支払われますが、その一方でクレジットカード会社に対する払い込みは最後までしなければいけません。
友人や知人の任意保険を使う場合の注意点
友人や知人の任意保険を使用する際、補償の対象となる運転者の範囲を限定なしに変更すると、その方の保険料が高くなってしまいます。礼儀として、友人や知人の任意保険を使わせてもらうのであれば、保険料の負担が増した分のお金は渡しましょう。
そのほか、交通事故が発生してしまい、保険金の請求を行った場合にも、友人や知人に迷惑がかかってしまいます。
保険の等級に影響することになり、次の年には3等級落ちてしまうのです。このリスクまで含めて快く使わせてくれるのか、事前に必ず確認しましょう。
車所有の人が他車を運転するなら他車運転危険特約
自分が加入中の任意保険と同様の補償が、契約車両以外の車に適用されるのがこの特約です。
大抵の任意保険には自動で付いている特約ですが、この特約があると思って付いていなかったということがないよう、他車を運転する前にはあらかじめチェックしましょう。
同様の補償ということで、運転者の範囲に配偶者も含まれていれば、配偶者が他車を運転した際にも適用されます。
そのほか、車は自家用8車種に該当する必要があります。また、法人が契約者として設定されているケースや、職務として車の運転をしているケースでは、他車運転危険特約は適用されません。車の持ち主の許可なく運転した場合も同じです。
車を所有していない方が他車を運転する場合はドライバー保険が第一候補になるでしょう。しかし、自分が車を所有していて他車運転危険特約が付帯している任意保険に加入している方が他車を運転する場合は、ドライバー保険は必要ありません。
短期間で安い保険に入るなら一括見積もりが最適
自動車保険に短期間だけ加入したい場合、保険料はできるだけ安いほうが良いと多くの方が思うでしょう。どこの保険を契約するか決めるにあたっては、一括見積もりを利用しない手はないでしょう。
少ない手間と短い時間で、どの自動車保険が一番、保険料の負担が軽いのか知ることができる、非常に利便性に優れたサービスといえるでしょう。
まとめ
短期間、一時的に自動車保険に加入したい、交通事故の補償を確保したいと思ったときの選択肢が豊富にあることが、ご理解いただけたのではないでしょうか。今回ご紹介した方法の中で、友人の任意保険を利用するのは最後の手段にしたほうが良いでしょう。
というのも、はじめは快諾してくれたとしても、事故を起こしてしまったことで、相手が気分を害してしまい、自分との関係が悪化してしまう恐れがあるためです。
事故で友人が貸してくれた車が修復歴車になれば、友人が車を手放すときの査定額にも大きく響きます。
それだけではなく保険の等級まで落としてしまうことになり、多大な迷惑をかけてしまいます。大切な友人を失いたくないのであれば、できるだけ頼らずに済む方法を模索しましょう。
車を所有していなければ激安の中古車を買い、短期間だけ加入する安い保険を一括見積もりで探すのもおすすめです。