【完全保存版】任意保険に加入する際にチェックする10個のポイント!
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自動車損害賠償保障法という法律で、自賠責保険と略されたり強制保険と呼ばれたりする自動車損害賠償責任保険を掛けることは義務付けられています。
しかし補償内容は十分とはいえず、不足を補うために大抵の方は任意保険に加入しているのです。
任意保険は損害保険会社やその代理店で取り扱われていますが、補償内容や保険料などには違いがあります。
新規で任意保険をかけることを検討している方は以下の内容を確認しておきましょう。すでに契約中の方も、保険の請求をして補償の対象外だったという失敗がないようチェックをおすすめします。
チェック項目 | |
---|---|
内容 | 保険料への影響度☆☆☆ |
1.車両の所有者の名前 | ☆☆☆ |
2.記名被保険者の決定 | ☆☆☆ |
3.年齢条件&運転者を限定 | ☆☆☆ |
4.運転免許証の色 | ☆☆ |
5.車両の使用目的 | ☆☆ |
6.自動車競技や曲技、走行練習等に使う | ― |
7.危険物を積載または牽引する | ― |
8.保険期間 | ☆ |
9.補償内容 | ☆☆☆ |
10.特約 | ☆ |
保険の新規加入や保険内容の見直しを行う際、チェック項目の内容が保険料にどれほど影響するか気になるかと思います。
保険内容を変更することで保険料にどれくらい違いが出るのか知りたい方は、自動車保険一括見積もりで比較しておきましょう。
任意保険の加入時に確認しておきたい項目
任意保険加入時に確認しておきたい項目は以下になります。
これらの項目について詳しく解説していきます。
1.車両の所有者の名前
自動車保険の任意保険の加入時に関して、チェックする必要のあるポイントとして、車両の所有者の名前をあげることができます。ルールにしたがって適切な名前が記載されているかどうかを、確認しておいたほうが良いでしょう。
まず、任意保険の契約者と車の所有者が別の方である場合には、所有者の名前が書かれていなければなりません。また、車を購入するときにはキャッシュで購入する方もいるでしょうが、ローンを組む方が大半を占めるでしょう。
このローンの返済をしている点にも注意が必要で、完済前であればローンの契約を締結している相手の名前も記載されていなければなりません。これは返済中の方の名前ではなく、融資している側の名前である必要があるという意味です。
2.記名被保険者の決定
まず、記名被保険者とは何かの説明をしなくてはいけないでしょう。これは、主に車の運転をする方をさします。
任意保険を掛けるとき、多くの場合は契約者本人が主に車の運転をする方となりますが、ドライバーと契約者が違う場合は記名被保険者を別に設定します。
記名被保険者については、気をつける必要がある点があります。一例として、運転者限定特約の家族限定は、家族として該当するのが記名被保険者と一緒に住んでいる家族です。
特約の効果が契約者ではなく、記名被保険者でないと出ないものもあるため要注意です。
自動車保険の任意保険には、保険会社が独自に用意している割引サービスを商品に付けていることがあります。この割引についても、適用となる対象が任意保険の契約者ではなく、記名被保険者に設定されていることがあるため確認すべきでしょう。
3.年齢条件&運転者を限定
任意保険ではドライバーの歳やドライバーの範囲を絞ることによって、保険料の負担を抑えることが可能です。安くしたい方は必ずチェックして適切に設定したい条件です。
まず、年齢条件についてですが、選択可能なのは下記のとおりです。
- 全年齢の運転者が補償を受けられる
- 21歳以上の運転者が補償を受けられる
- 26歳以上の運転者が補償を受けられる
- 30歳以上の運転者が補償を受けられる
- 35歳以上の運転者が補償を受けられる
若いほど事故を起こすリスクが高いために保険料が高くなり、全年齢に設定すると20歳以下も対象に含まれるため保険料の負担は最も大きくなります。
保険料を抑えたいからといって35歳以上に限定して、実際に運転する方が34歳以下であれば、保険金は受け取れません。
運転者の範囲も限定なしが保険料の負担が最も大きくなります。本人だけに設定するのが、一番節約効果が高いです。しかし、その契約内容で本人の配偶者が本人の車を運転し、事故を起こした場合は補償を受けることができません。
また運転者の範囲について家族特約を付帯させる場合、注意しなければいけないポイントがあります。補償の対象者になるのは記名被保険者が基本です。さらに記名被保険者の配偶者、同居家族、別居の未婚の子が対象に含まれる点も確認したいところです。
4.運転免許証の色
自動車保険の任意保険では、運転免許証が何色かで保険料が変わってくることがあります。
多くの保険会社が任意保険を取り扱っていますが、その中にはゴールド免許の方を対象に、5~10%の割引を適用してくれるところがあるのです。
ただし、気をつける必要があるポイントとして、適用されるのは任意保険の契約者ではありません。
交通違反で免許証のカラーが変わった場合
記名被保険者に対して適用される割引サービスなのです。また保険の契約期間中の交通違反で免許証のカラーが変わった場合、どうなるのかは気になるでしょう。
この場合ですが、契約期間中はゴールド免許割引の効果はなくなりません。途中でブルーになったからといって、割引を受けたぶんの金額を保険会社に返納しなければいけないことはないため、安心しましょう。
ただ、保険が満期を迎えた更新では、割引が適用されなくなります。
5.車両の使用目的
何の用途なのかによって、任意保険の保険料には違いが出ます。車の使用目的によって、交通事故発生のリスクに差が出るのが保険料に影響する理由です。保険加入時に申請する車の用途としては、以下の3パターンをあげることができます。
- 業務で車に乗る
- 通勤や通学で車に乗る
- 日常・レジャーで車に乗る
交通事故のリスクというのは、車を頻繁に乗る方ほど高いと考えることができます。実際、任意保険の保険料としても、業務で車に乗る場合や通勤や通学で車に乗るのが用途の場合と比べ、日常・レジャーで車に乗る場合のほうが割安です。
ただ、虚偽の申請をするのはやめましょう。実際には通勤や通学で車に乗っているのに、日常・レジャーで車に乗ると申請しているのが発覚すると補償を受けられない可能性があります。
保険の契約期間中に用途が変わった場合、保険会社に伝えなければいけません。
6.自動車競技や曲技、走行練習等に使う
任意保険は基本的に、一般道や高速を走行する車に対して掛ける商品です。したがって、レースなどの競技にエントリーする車に掛けることはできないケースがあります。どうしてもということであれば、特殊なタイプの保険を掛けるしかありません。
非常に数は限られてしまいますが、通常タイプの任意保険では補償対象外となる、レース中やサーキット内で起こった事故を補償する商品があります。これは事故が起こったときに運転者と車両に対する補償がパッケージになっているのが特徴です。
ただこのようなタイプの保険であっても、競技の会場への移動については補償対象外になっています。運転者の死亡や後遺障害、車同士の接触などについては補償されますが、ほかは補償されない点についても確認すべきポイントといえるでしょう。
7.危険物を積載または牽引する
このような経験をする方は少ないでしょうが、危険物を積載して車を運転したり、危険物積載車を牽引したりする場合、保険はどうなるのでしょうか。何か不利な扱いを受ける可能性はないか、気になっている方もいるでしょう。
保険会社に対して、加入にあたり危険物を車に載せたり、そのような車を引っ張ったりする可能性があることは伝えましょう。
報告を怠って交通事故を起こしてしまった場合には、保険金を受け取ることができなくなる場合があるほか、強制解約になる恐れもあります。
何が危険物に該当するかは、保険会社によって異なるため確認が必要です。また事業用の車で危険物を扱うことになる場合には、事業用自動車保険の危険物積載者特約などを付帯させれば、事故で補償を受けられます。
8.保険期間
自動車の任意保険には、契約期間が存在します。契約は年単位になる商品が多いです。標準的な商品であれば、1年契約に設定されているでしょう。
1年契約の任意保険以外では、長期自動車保険という名称の商品も取り扱われています。これは保険の契約期間が2年や3年など、標準的な商品と比較して満期を迎えるまでの期間が長い点が、主な特徴のひとつといえるでしょう。
運転免許はあるが車を所有していない方向け
なお運転免許はあるけれど、車を所有していない方が、ほかの人の車を乗るときに補償を受けられるサービスもあります。
1日から利用でき、1日あたりの掛け金も安く、車を持っていない方で滅多に運転しない方にピッタリの自動車保険といえるでしょう。
9.最低限の3つの補償
任意保険に加入するのであれば、最低限の3種類の補償について知っておいたほうが良いでしょう。またそれらの補償について、どのような補償内容になっているのが望ましいのか把握しておくことも大切です。なお、3種類の補償は以下のとおりです。
上記の補償については、ただ、自分が加入する任意保険の補償内容に含まれていれば良いというものではありません。
たとえば対物に関しては、実際に事故を起こした場合の賠償金の全額を、任意保険の補償で賄えないこともあるためです。
「対人・対物」必ず無制限
事故で被害者を死傷させた場合、自賠責保険の支払い限度額を超過する賠償額に対して、保険金を受け取ることができるものを対人賠償保険といいます。一方事故で他人の財物に生じさせた損害に対して、保険金が受け取れるのが対物賠償保険です。
任意保険において、対人賠償保険については無制限になっているのが普通ですが、対物賠償保険は無制限ではないことがあります。対人と対物の補償については、両方無制限にしておかなければ安心できません。
なぜかといいますと、人身事故でも物損事故でも、億単位の賠償金が認められる判決が多数出ているためです。
中途半端に対物賠償保険を掛けていると、1億円を超えるような賠償金の支払いが認められたときに全額支払うことができません。
「人身傷害」車内+車外補償型が安心
人身傷害保険は、契約車両に乗っているドライバーや同乗者が事故で死傷した際に、保険金が支払われるものです。契約時に設定した額を上限として、過失割合とは無関係に、示談交渉が成立する前でも、実際に生じた損害の全額が補償されます。
人身傷害保険には車内+車外と車内のみの2種類が存在しますが、車内+車外で契約をしたほうが、補償範囲が広くなり、大きな安心感を得ることができるでしょう。車内+車外の人身傷害保険で備えられるリスクは下記のとおりです。
- 契約車両に乗っている最中の事故
- 他人の車に乗っている最中の事故
- 歩いている最中や自転車に乗っている最中などの自動車事故
これに対し、車内のみの補償内容になっている人身傷害保険については、契約車両に乗っている最中の事故しか保険金の支払い対象になりません。
なお車内+車外の場合、記名被保険者とその家族などが補償の対象者となります。
「車両保険」
補償の対象となる車に生じた、偶然の事故による損害に対して、保険金が支払われるのが車両保険です。車両保険の補償範囲に含めることができるのは、偶然の事故といっても交通事故だけに限定されません。具体的には以下のとおりです。
- 火災や爆発
- 台風や洪水、高潮
- 物の飛来や落下
- 盗難や落書き
- 墜落や転覆
- 車同士や単独事故
- 当て逃げ
車両保険は補償範囲を広くすると、支払うことになる保険料が高くなってしまう点が設定する上でネックになります。ただ、幸いなことに、火災や水害、盗難や落書きなど、必要な補償範囲を絞って契約することも可能です。
車両保険のすべての補償を、お金がかかっても付けたい場合はそれを止めはしません。しかし、車両保険の中に必要な補償はあるけれど、少しでも保険料の負担を軽くしたいと思うのであれば、補償範囲は必要なものだけに限定すると良いでしょう。
10.特約は必要最低限のもの(3つ)を付帯する
対人賠償や対物賠償などの主契約のほかに、特約を付帯させることによって、補償内容をより満足度の高いものに設計できます。
保険会社によって用意している特約に違いがありますが、大体どこでもある必要度の高い種類は以下のとおりです。
この3種類の特約はよく、必要最低限のものとして紹介されていることが多いです。
任意保険の加入経験がない方はそれぞれどういった内容の特約なのかご存知ない方も多いでしょう。そのような方のため、ひとつひとつ解説させていただきます。
ロードサービス
自動車保険の任意保険を掛けると、大抵の場合はロードサービスが付いてきます。具体的には、下記のようなサービスの利用が可能です。
ロードサービスがあるのとないのとでは、車に起こるトラブルに対処するための楽さに大きな違いが出ます。
- 燃料が切れたときの無償での補給
- 鍵閉じ込み時の開錠
- 無償でのレッカー移動
複数の保険会社で無償でのレッカー移動が付いていることがわかっても、何kmまでが無料で運んでくれるのかに違いがあることがあります。また燃料の無償での補給も、回数は各保険会社で異なりますので、要確認といえるでしょう。
そのほか、特約というのは付ければ付けるほど補償内容は充実するものですが、一方で保険料の負担が大きくなってしまいます。あまり保険料の金額を上げたくないと思うのであれば、厳選したものだけを付帯させましょう。
個人賠償責任保険
自動車保険の任意保険は、自動車絡みの補償しかないと思っている方も少なくないでしょう。しかし実際には、この個人賠償責任保険のように、自動車が絡まない事故についても補償の対象に含まれている特約もあるのです。
補償内容としては、たとえば自分が通勤や通学、買い物などのために自転車で通行しているときに、誰かにぶつけてしまったとしましょう。その結果、相手が負傷してしまった場合にこの特約で補償を受けることができるのです。
自分が飼っている愛犬の散歩中、その犬が他人に噛み付いてしまい、負傷させてしまったとします。この場合の損害も個人賠償責任保険で補償されるのです。
弁護士費用特約
交通事故による損害の賠償金額などを、被害者側と被害者側で話し合って決定するのが示談交渉です。
弁護士費用特約が付帯していることで、示談交渉の大きな助けになってくれることは間違いないといって良いでしょう。
任意保険の主契約には示談交渉サービスが含まれているとしても、自分の過失割合が0のケースでは、自分の保険を使用することができません。そしてこのようなケースこそが、弁護士費用特約の出番のひとつといえるでしょう。
弁護士費用特約
弁護士費用特約では、示談交渉について法律事務所に相談したり、依頼したりする費用が補償されます。
また、解決にいたるための訴訟で要した費用についても、弁護士費用特約による補償で賄えます。金銭的な負担を気にせず法律のプロに頼れるのは大きいです。
契約書に書かれた車両に間違いはないかチェック
契約に関する重要な書類にしっかり目を通すのは面倒と感じるかもしれませんが、自動車保険の任意保険に加入するのであれば必ずチェックしましょう。
保険証券に記載のある情報や、車検証に記載のある情報に誤りがないか、以下の内容をチェックします。
- 車種
- 排気量
- 安全装置の有無
- 登録年月日
上記のほかの項目も含め、記載内容に誤りがないかはチェックしておくに越したことはありません。もしも間違いを発見した場合には、正しい内容に修正しなければいけないのは当然といえるでしょう。
不利な扱いを受けるのを避けるためです。また、別の車を購入した、ほかの人から車を譲り受けると、別の車が補償の対象になります。その場合には、保険会社に伝えて車両入替手続きをすることになります。
購入したり貰ったりした車が届いた時点で保険の切り替えが完了していないと、その時点では保険が使えません。
保険会社の比較には一括見積もりサービスがおすすめ
保険会社により任意保険の補償内容、保険料などに違いがあります。インターネットの無料一括見積もりサービスを活用して、一度に多くの保険会社の商品を比較しましょう。
満足度の高い補償内容で、他社より数万円安い保険に出会えるかもしれません。
まとめ
車を所有し運転する方にとって任意保険は必須の自動車保険ですが、できれば使うことなく過ごしたいところです。事故で発生した損害を金銭面でカバーすることができますが、壊れた財物や後遺障害、失われた命は元に戻すことができません。
また保険を使用することで等級がダウンし、支払う保険料の金額がアップしてしまいます。
無事故を続けて等級を良くしていけば、任意保険の割引率は高まり、翌年の保険料の負担が小さくなるケースは多いです。ぜひそこを目指しましょう。