自動車保険『傷害特約』は必要か?補償の重複があれば必要性ナシ!
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自動車事故はいつ起こるかわかりませんが、日常生活での事故や怪我のほうが頻度は多くなります。特に子供やお年寄りがいる家庭では、重篤な怪我になってしまうことも少なくありません。そんな時の補償は重要になってきます。
自動車保険には自動車に乗っている時以外の日常生活での怪我を補償してくれる傷害特約があります。すべての自動車保険につけられる特約ではありませんし、保険会社ごとの特徴があるので確認した上で加入を検討しましょう。
自動車保険『傷害特約』とは?
自動車保険の傷害特約とは、車に乗っている時の事故や車との接触事故以外の日常生活の中で怪我をした時などにその治療費等を補償してくれる特約です。
日常生活にはいろいろな危険が潜んでいるもので、いつどこで怪我をするか分かりません。例えば以下のようなケースで傷害特約で保険金が支払われます。
- 家族が階段で転んで怪我をした
- お風呂で滑って怪我をした
- スポーツをしていてアキレス腱を断裂
- 妻が料理中に火傷をした
- 子供が自転車で転倒して怪我をした
これ以外にも、さまざまな怪我が想定されます。特に子供がいる家庭やお年寄りがいる家庭だとよりそのリスクは高くなるでしょう。ただ傷害特約はすべての自動車保険で特約として付けられるわけではありません。
【各保険会社】傷害特約の補償内容・範囲・保険料比較一覧表
保険会社名 | 傷害特約の有無 | 死亡保険金 | 後遺障害保険金 | 医療保険 |
---|---|---|---|---|
ソニー損害保険 | × | × | × | × |
東京海上日動火災保険 | × | × | × | × |
チューリッヒ保険 | ○ | ○ | ○ | ○ |
セゾン自動車火災保険 | ○ | ○ | ○ | ○ |
アクサ損害保険 (アクサダイレクト) |
× | × | × | × |
損保ジャパン日本興亜 | × | × | × | × |
イーデザイン損害保険 | × | × | × | × |
三井住友海上火災保険 | × | × | × | × |
あいおいニッセイ同和損害保険 | × | × | × | × |
【チューリッヒ】傷害特約の補償内容・範囲・保険料
チューリッヒの傷害特約は契約している車に乗っていない時、また契約車両の運行に起因しない日常生活での怪我に対して保険金が支払われます。
本人のみ補償型、夫婦のみ補償型、家族補償型の3つのタイプから選択できます。以下が主な補償内容となります。
死亡・後遺障害保険金 | 本人型:246万円、夫婦型:240万円、家族型:本人131万円・配偶者129万円・家族100万円 |
---|---|
入院保険金 | 1日につき2,500円 |
手術保険金 | 手術の種類により2万5,000円、5万円、10万円 |
通院保険金 | 1日につき1,500円 |
入院保険金・通院保険金については事故から180日以内の入院・通院で、通院の上限日数は90日までとなっています。
保険料は本人型5,000円、夫婦型6,000円、家族型13,000円です。
【セゾン自動車火災保険】傷害特約の補償内容・範囲・保険料
セゾン自動車火災保険のおとなの自動車保険には、契約した車に乗っている時以外の傷害特約として、自転車事故での怪我を補償する自転車傷害特約があります。以下が主な補償内容になります。
死亡保険金 | 1名につき500万円 |
---|---|
後遺障害保険金 | 1名につき後遺障害の程度によって20万円から500万円 |
入院保険金 | 入院1日につき5,000円、ただし事故の日から180日まで |
入院一時金 | 入院5日以上で10万円 |
セゾンの大人の自動車保険は、他の自動車保険の傷害特約のように日常生活での怪我まで補償するものではありません。あくまで自転車事故のみの補償となるので、家族が自転車に乗ることが多い方におすすめです。
また相手への補償も付けたいのなら個人賠償責任特約も一緒に付けると安心です。
【三井ダイレクト損保】ファミリー傷害特約の補償内容・範囲・保険料
三井ダイレクト損保の自動車保険に付帯できるファミリー傷害特約は、契約した車に乗っていない時の怪我を補償する特約です。主に4つのタイプに分けられます。
- ファミリー傷害ワイドタイプ家族型
- ファミリー傷害ワイドタイプ夫婦型
- ファミリー傷害アウトドアタイプ家族型
- ファミリー傷害アウトドアタイプ夫婦型
このうちワイドタイプは自宅の内外に関わらず補償されるタイプで、アウトドアタイプは自宅外での怪我に対して補償されます。以下は補償内容となります。
入院保険金 | 事故日から60日以内 | 入院1日につき5,000円 |
---|---|---|
通院保険金 | 事故日から60日以内上限30日 | 通院1日につき1,000円 |
三井ダイレクト損保の傷害特約は怪我のみの補償であり、死亡または後遺障害を負った場合の補償はありません。
傷害特約は等級が下がらない「ノーカウント事故」
一般的に自動車保険を使うと、補償内容によって翌年の等級が1等級または3等級下がってしまいます。
そのため事故の程度によっては自動車保険を使わないという選択肢もあるでしょう。ですが、自動車保険の傷害特約はノーカウント事故として取り扱われます。
そのため、傷害特約を使って保険金を受け取ったとしても翌年の等級は下がりません。厳密に言えばノーカウント事故は事故件数にカウントされないため、翌年の等級は1等級上がることになります。
補償の重複は損する!傷害特約に入る前に必要性をチェックしよう
自動車保険の傷害特約は比較的安く加入でき、自動車事故以外の日常での怪我等の補償があるのでお得です。ただ、一般的に日常生活での怪我の補償は自動車保険の特約で加入するものではありません。
傷害保険として加入している方も多いですし、生命保険の特約で加入している方もいます。またクレジットカードによっては傷害保険が付いているものもあります。
そのため、確認せずに自動車保険の傷害特約に加入すると重複する可能性もあるでしょう。重複をしていれば、余分な保険料を支払ってしまうことになるため損をしてしまいます。
まとめ
日常生活の怪我は自動車事故よりも頻度は多いでしょう。そのため、自動車保険の傷害特約に加入していれば安心ですし、使用しても等級が下がらないためノーカウント事故扱いになるため利用するケースも多いかもしれません。
ただ、傷害保険は自動車保険以外に加入している方も多いですから、自動車保険の傷害特約を付けてしまうと補償が重複することもあります。日常生活の怪我に備えることは大切ですが、重複して支払うことはないので、その点はチェックしてみましょう。