誰でも運転できる『運転者限定なし』の自動車保険は99%損をする!
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自動車保険の運転者限定なしは誰でも運転でき、事故発生時には誰でも補償を受けることが可能です。しかし、この条件で契約をしている方は、99%損をするといっても過言ではありません。今回はその理由について解説します。
さらに、損をする側から得をする側になるにはどうすれば良いのか、その方法についても記載しました。
取り入れるにあたって押さえておく必要のあるリスクも含めてわかりやすく説明していますので、気になる方は以下の内容をぜひご覧ください。
誰でも運転できる”運転者限定なし”の保険は損をする理由
たとえば自分しか運転しない、または夫婦でしか運転しないにもかかわらず、自動車保険をカスタマイズしないのはもったいありません。
運転者限定なしの契約内容では、限定ありにする場合に適用される割引がいっさいないためです。
運転者を限定すると保険料の価格(値段)が安くなる
運転者限定ありの場合は上述のとおり保険料の負担が軽くなります。ただ、どのぐらい保険料の負担が軽くなるのかは、運転者の範囲によって異なります。具体的には、以下の3種類の中から範囲を決めることが可能です。
- 家族限定
- 本人と配偶者限定
- 本人限定
この中のどれを選択するのかによって、割引率に違いがある点に注意しなければいけません。割引率の平均相場が一番高いのは本人限定、次に高いのは本人と配偶者限定、そして一番低いのが家族限定です。
また、たとえば家族限定といっても、誰と誰が家族として判断され補償されるのか、配偶者には誰が該当するのかを知っておく必要があります。
誰が該当するのかを押さえておかないと、補償範囲内にあると思っていた方が運転して事故に遭遇した際、補償範囲外であったという失敗が起こり得ます。
運転者限定特約の範囲と割引率一覧
運転者限定特約 | 割引率一覧 |
---|---|
限定なし | 0% |
家族限定 | 1% |
本人・配偶者限定 | 7% |
本人限定 | 8% |
対象となる同居の親族・別居の未婚子・夫婦(内縁)とは同一の建物で生活している方を指す
自動車保険の運転者限定特約の対象となる同居の親族とは、同一の建物で生活している方を指します。具体的には配偶者、6新等以内の血族、3新等以内の姻族です。
ただ、二世帯住宅の場合は、同一敷地内でも別棟で暮らしているケースなどは同居と判断されない自動車保険もあります。
次に別居の未婚子の別居についてですが、住民票に書かれている内容ではなく、実態で同じ建物で生活していないことで判断されます。未婚子に関しては、結婚歴がない子供であればこの条件をクリアしています。
そして夫婦についてですが、婚姻届を提出していない内縁関係でも補償対象です。ただし、内縁関係を証明する書類、たとえば住民表に続柄に妻(未届)と記載のある書類などで事実婚の証明が求められます。
運転者限定特約の割引でいくら安くなる?保険料との差額
運転者限定特約を付帯させていない状態での自動車保険契約でかかる年間保険料に、割引率をかける計算をすればいくらお得になるかわかります。たとえば運転者限定なしで年間保険料が80,000円の自動車保険があるとしましょう。
それに割引率8%の本人限定を付けた場合、計算式は80,000(円)×8(%)となり、その結果6,400円安くなることがわかります。ドライバーが限られているのであれば、付帯させるに越したことはないといえるでしょう。
今は大手保険会社をはじめ、割引率が低く利用者数の少ない家族限定を廃止し、そのかわりに割引率の高い本人限定を新設した損保会社もあります。この機会に自動車保険の見直しをしてみるのも良いのではないでしょうか。
運転者限定特約×年齢条件で保険料を見直そう
自動車保険は特約によって、運転者の年齢条件を設定することも可能です。年齢条件は限定なしが一番保険料が高く、あとは低年齢であるほど割引率は低くなっています。これは、若い人ほど事故が多く、ハイリスクであるためです。
運転者限定特約と年齢条件特約の両方を付帯させた場合、両方の補償範囲に注意しなければいけません。たとえば、以下のような自動車保険の契約内容に設定したとしましょう。
- 運転者限定特約は家族限定
- 年齢条件特約は21歳以上
この場合、記名被保険者と配偶者、同居の親族で21歳以上の方が、事故の際に補償を受けることができます。
たとえば、同居の子供が18歳で運転免許を取得し、運転する場合には、自動車保険側では運転者限定の条件はクリアしているものの、年齢条件はアウトなため、補償対象外です。
「運転者限定なし」から限定するならリスクも理解する
補償対象外の方が運転して事故を起こした場合、車の所有・使用者の方は運行供用者として賠償責任を負う仕組みになっています。自分が運転したわけではないのに、責任を取らなければならず、さらに保険金も受け取れないという散々な目に遭いかねません。
さらに、運転者限定ありにすると、他車運転特約の運転手も連動して限定される形になります。一例として、以下の条件下で事故が起こった場合にどうなるかご紹介しましょう。
- 運転者限定特約は本人限定
- 別居の未婚子が友人の車を運転
この場合、他車運転特約を使って補償を受けるのは不可となります。運転していた車の自動車保険でも補償の範囲に含まれていなければ、事故を起こした子供は保険金がおりない状態で責任を負う形になるのです。
限定解除もできるが「1日自動車保険」なら手軽
運転者限定特約は、損保会社に連絡すれば契約後に好きなように解除したり、付け直したりできます。ただ、差額の精算や外したり付けたりが面倒な方もいるでしょう。そのような場合に便利なのが1日自動車保険です。
本人限定の親の車を帰省した子供が運転する場合などに役立ちます。利用するにあたって気になるのが金額ですが、標準的な補償内容の契約であればワンコインほどで付けられます。
運転者限定特約はこんな人におすすめ
家族以外が車を運転するのはあり得ないという方であれば、すべての方に運転者限定特約は推薦できます。1年だけで見ると小さな割引としか思えなくても、自動車保険を何年もかけ続けていれば、見直しておけば良かったと思えるほど差が生じてくるのです。
また、運転するのが全員30歳以上といった具合に、ドライバーの年齢がはっきりしている場合には、運転者の年齢条件特約も付帯させましょう。運転者限定特約との併用によって、年間でも万単位でお得になる可能性が十分にあるためです。
なお、すでに家族限定を付けている方は、加入中の保険会社で廃止されないか更新時に確認するのを忘れずに。チェックせずに契約を継続すると、限定なしの状態での保険料になってしまいます。
まとめ
運転者や運転者の年齢を限定すれば、補償の対象外の方が運転して事故を発生させた際のリスクはあります。ただ、補償対象外の方が運転することがないのであれば、保険料が安くなる運転者限定特約や年齢条件特約は付帯させるに越したことはありません。
仮に限定ありの状態で誰か補償対象外の方がハンドルを握ることになった場合には、今回ご紹介した以下の方法でカバーできるのを覚えておきましょう。
- 一時的な限定解除
- 1日自動車保険
そしてこれらをうまく使いこなすことによって、賢く自動車保険の保険料負担を抑えてください。ただ、くれぐれも解除したのを忘れたままにしておく、1日自動車保険の契約期間終了後まで補償対象外の方が運転することがないようにしましょう。