自動車保険証券の全てがわかる【番号・紛失・再発行・保管場所】
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最近ではあおり運転や認知症の高齢者などによって、事故の被害者や当事者になる事件がニュースで取りざたされています。そんな中で車所有者の保険に対する意識は高まりを見せているのですが、保険の契約と共に忘れてはいけない大切なものがあります。
それが自動車保険証券です。自動車保険に加入すると、自宅に自動車保険証券が郵送されてきます。ここではその保険証券について、詳しく見ていきます。まずは自動車保険証券とは何か紹介しましょう。
自動車保険証券とは契約や補償期間などの内容を記した文書
そもそも自動車保険証券とは、いったい何のために自宅に郵送されてくるのでしょうか?自動車保険の契約が成立した後に、契約者に向けて契約先の保険会社から渡される、契約や補償期間などの内容を記した文書の事を指します。
自動車保険の保険証券なので、契約している本人と所有する車についての詳細情報も記載されています。よく契約した後に、保険証券が来ないという方がいますが、自動車保険証券が発行されるのは、契約の締結から大体7日から10日の期間が必要です。
近年では自動車保険証券が郵送と共に、また自動車保険証券を郵送せずに、インターネット上で契約者が確認できるようになっている保険会社もあります。これについては後程更に詳細を見ていきます。
保険証券の内容(証券番号・保険期間・契約者情報・補償など)
続いては保険証券に記載されている内容を詳しく、順番に見ていきましょう。
- 証券番号
- 保険期間
- 契約者の情報
- 運転者の情報
- 補償される運転者の範囲
- 補償の対象となる車
- 具体的な補償内容
証券番号は一つ一つ契約済みの保険に振り分けられる番号です。そしてその契約を補償する期間が、保険期間です。保険期間内の事故だけが、契約における補償期間として扱われます。
他にも契約者や運転者、補償範囲内の運転者の情報は、氏名や住所だけでなく免許証の色など多くの情報が記載されています。さらに補償対象となる車の情報は、次のようにかなり詳しく載っています。
- 車名
- 型式
- 仕様
- 登録番号
- 車台番号
補償内容は具体的な保険金額や、特約の有無が主な内容です。
証券は事故や契約更新、切り替えや保険金請求に必要な書類
保険証券は普段は使わず、できれば使わないで済む方が良いこともあります。しかし何かと使うこともあるので、次は保険証券が必要となるタイミングについてまとめて紹介します。
- 事故の連絡を保険会社にいれる時
- 契約した保険金を請求する時
- 契約内容の変更を希望し手続きする時
- 補償内容を改めて見直したい時
- 保険会社自体を他社に乗り換える時
以上のタイミングが、主な自動車保険証券の使い道となります。また可能性は低くなりますが、自動車で通勤している勤務先から補償内容の確認のため、自動車保険証券の確認をされることもあります。
しかしほとんどのケースにおいて大切なのは文書自体ではなく、自動車保険証券に記載されている証券番号です。
自動車証券をなくした・紛失した場合は再発行する
ここまで見てきたように、自動車証券を利用するタイミングは少なくありません。ではもしも自動車証券を紛失してしまった場合、どのように対処したら良いのでしょうか?
自動車保険証券を失くしてしまった時は、すぐに契約先の保険会社に連絡し、新たな自動車保険証券の再発行手続きをしなければなりません。
確かに自動車保険証券を紛失してしまっても、自動車保険の契約自体は有効のままです。しかしながら保険契約の履行によって、保険金が支払われ、それを受け取る為には自動車保険証券が必要不可欠です。
自動車保険証券を再発行してもらうには、様々な手順を踏む必要があります。続いてはそうした再発行のための手順について、詳しく説明していきます。
保険証券の再発行の手続きと必要書類一覧
自動車保険証券の再発行には既定の手順と、その過程でいくつかの必要な書類の提出があります。主に以下のような手順で、再発行手続きをしましょう。
- 【1】証券番号を確認し準備
- 【2】自動車保険を契約した本人から保険会社に連絡
- 【3】再発行に用いる書類に必要事項を記入
- 【4】書類を契約先の会社に提出
- 【5】手続き完了後、大切に保管
まずは証券番号の確認です。証券番号によって契約者と契約内容、補償対象である車を結びつけます。契約先の損害保険会社のカスタマーセンターやコールセンターなどの、専門相談窓口に連絡する際には必ず証券番号を準備しなければなりません。
そして代理人ではなく、契約者本人から再発行を望む旨を伝えると、次の手順や必要な書類について教えてくれます。主に必要とされる書類は以下の通りです。
- 再発行のための請求書類
- 本人確認書類
必要事項を記入した請求書類と本人確認書類を同封し、契約先の会社に郵送します。
本人確認書類は印鑑登録証明書や、運転免許証のコピーなど保険会社によって異なりますので確認するようにしましょう。
再発行までの期間は約1~2週間程度かかる
もしも自動車保険証券を紛失してしまったら、迅速に再発行の手続きをするようにと、ここまで紹介してきましたが、なぜそこまで急ぐ必要があるのでしょうか?
それは自動車保険証券の再発行手続きから、発効までに少しだけタイムラグがあるからです。その期間は約1週間から2週間が予想されます。事故にあってしまったとすると、この期間は短くなく保険会社との手続きなどとても忙しくなる期間になります。
そういった有事の際に備えるために、迅速な再発行手続きを心掛けましょう。
自動車保険証券が届かない場合は保険会社に問い合わせを
自動車保険の契約後、一カ月以上経過しても自動車保険証券が自宅に届かないことも考えられます。そうした場合もすぐに保険会社に連絡して、自動車保険証券の所在について確認しましょう。
考えられる問題は自動車保険会社から郵送される前に、何らかのミスが生じているということがあります。それ以外にも郵送段階でミスが起こっていると考えることができます。
こうして自動車保険会社と郵送会社に連絡しても、自宅に届かないときは次の可能性について考えましょう。
証券不発行割引で証券が届かない場合もある
もし保険会社や郵送会社に問い合わせても何も問題がないとすれば、保険契約時に証券を発行しないという項目に同意しているのかもしれません。それが証券不発行という制度で、保険料が割引されます。
主に自動車保険をネット通販型で申込み、契約した方に多く見られます。解除するにはあらかじめ設定したパスワードで保険会社のサイトにアクセスし、契約の内容から証券不発行のチェックを削除しましょう。
証券不発行割引を適用すると、自動車保険証券は郵送されないという事を覚えておきましょう。
証券到着後の保管期間の目安は「契約年数」
自動車保険証券が自宅に届いたら、保険証券は大切に保管する必要があります。ではいったい、どれほどの期間保管し続けなければならないのでしょうか?自動車保険の保管期間の目安は、記載してある契約期間が続く限りと考えた方が良いでしょう。
というのも契約期間中はすべての期間で、事故による損害が保険金で補償されます。そのため一度使ったあとや、保険証券番号を控えた後に捨ててしまうのは、できる限り控えるようにしましょう。
証券の保管場所は『自宅』もしくは『車内』がおすすめ
自宅に自動車保険証券が届いて保管するときは、自宅に置いておくか車内に置いて保管するのをおすすめします。紛失を避けるために自宅の分かりやすいところに置いておき、有事の際にのみ持ち出すという事を意識しましょう。
自宅ではない自動車保険証券の保管場所として、使いやすさを考えるのであれば、契約した車の中がおすすめできます。自動車保険証券の使いどころとしては、やはり事故にあったタイミングが一番適しています。
契約先の保険会社に連絡する際には、自動車保険証券に記載されている番号に電話するので、車内に保管すれば事後対応が迅速になります。
ペーパーレス化することも可能!ただしデメリットもある…
先述した通り自動車保険証券をネット上で確認できるようにすること、つまりペーパーレス化することでメリットが生じます。例えば再発行手続きの手間を省けたり、いつでもスマホなどで確認できる点はメリットでしょう。
しかし反対に電波の届きにくい場所で事故にあってしまったり、ログインのためのパスワードを忘れてしまうケースも可能性としてはありえます。
このような考え得るデメリットに目をつぶれるのであれば、ペーパーレス化して割引を受ける手もあります。
自動車保険証券の気になるQ&A
ここまで自動車保険証券について見てきましたが、保険証券について詳しく知ったことで、反対に今までよりもわからない事が増えてしまった方もいるでしょう。続いてはそんな自動車保険証券に関する、細かい疑問を解消していきます。
【Q1】自動車保険証券をなくした場合、悪用される可能性は?
自動車保険証券を紛失してしまい、それがもしも第三者の手に渡ったとしたら、悪用される危険性はあるのでしょうか?実際に紛失してしまうと、悪用される可能性は低いです。しかし悪用されないわけではありません。
自動車保険証券そのものには、資産価値が無いため売買されることはなく、また自動車保険証券だけで勝手に保険契約を解消されることもありません。
そういった保険に関係する悪用はされることがないですが、保険証券に記載されている情報を悪用されることはあります。
また自動車保険証券には契約者の名前や年齢、住所などが一通り載っています。これらの情報を自動車保険の情報と共に高額で売買する会社もある為、情報の漏洩という意味では悪用されてしまうのです。
【Q2】自動車保険のコピーが必要になる場面は?
自動車保険証券のコピーが必要になることはあまりありませんが、考えられる一番の可能性としては、マイカーで通勤している勤務先から提出を求められたときです。
会社は通勤費を支給するだけでなく、もし通勤中に事故が発生したときに、その責任の何割かを負わなくてはならないと法律上定められています。このことから自動車保険証券のコピーを求められることがあります。
また先述したように車内に保険証券を保管するケースでも、コピーをとるようにしましょう。
【Q3】証券番号が変わることってあるの?
自動車保険証券の証券番号が、契約途中で変更されることはあるのでしょうか?契約途中で番号が変わってしまうと、手続きなどで手間がかかりそうですが、実際は変わることはありません。
一定の期間後ではなく、契約の更新時などに自動車保険証券の番号は変わります。そのため自動車保険証券を再発行してもらった時や、契約内容を変更したタイミングでは一切変更されません。
しっかりと契約者が確認した上で番号が変更されるので、突然変わっているなどの心配は無用でしょう。
【Q4】証券番号が分からない場合はどうすればいいの?
再発行手続きなどで証券番号が必要なとき、自動車保険証券を紛失してしまっているのにどうやって証券番号を知るのでしょうか?いくつか知る為には方法があり、まずは直接契約している保険会社に連絡して、教えてもらうという方法です。
また定期的に保険会社から郵送されてくる、自動車保険についてのお知らせにも自動車保険証券の番号が記載されています。もともとペーパーレス化しているのであれば、保険会社のサイトから自分のページにログインすれば確認できます。
まとめ
自動車保険証券は保険会社と、契約者とを結ぶ大切な書類です。それぞれの契約には証券番号が付与され、保険の適用される機関や契約者と車の詳細な情報、また補償の適用される範囲が保険証券には記載されています。
事故の加害者や被害者になってしまった場合には、自動車保険証券に記載されている場所への連絡が必要です。なので大切に保管しなければなりませんが、どうしても紛失してしまうこともあるでしょう。
紛失してしまったら、迅速に再発行手続きをしましょう。確かに管理の手間を避けるために、自動車保険証券自体をペーパーレス化する方法もあります。しかし事故が起こったとき、即座に対応できない可能性もあるのです。
このように自動車保険証券は、様々な要素が複雑に絡み合っています。わからないことがあれば、もう一度この記事を見返してみましょう。