自動車保険『中途更改契約』のデメリットは2つ!任意保険との違いも
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最近はテレビCMなどでもよく自動車保険の乗り換えを謳っています。自動車保険を乗り換えるタイミングとしては、一般的には現在加入している自動車保険が満期になるタイミングが多いです。
ただ新車を購入した時などは、補償内容も含めて途中で自動車保険を変えるのも1つの方法です。
ここでは自動車保険を中途更改契約する場合のメリットとデメリットを解説しています。それを見極めた上でいつ自動車保険を見直しすればいいのか検討してみましょう。
自動車保険の『中途更改契約』について
車に乗っている人なら自賠責保険の他に民間の自動車保険に加入していることでしょう。自動車保険に加入した時には自分にとってベストな保険だと思っていても、条件が変われば保険もそれに合わせて変えなければいけない場合もあります。
加入した自動車保険はたいてい1年契約となっていますが、その1年の途中で解約し他の自動車保険に契約した時のことを中途更改契約といいます。
最近はインターネットで契約するダイレクト型自動車保険の保険料が安いため、中途更改契約をする人も増えている状況です。
自動車保険は1年契約といっても途中で解約しても違約金などは発生しません。むしろ1年分を一括払いしていれば、残りの期間分の保険料が払い戻しされるので、全額ではないとはいえお金を手にすることも可能です。
『中途更改契約』と『任意解約』の違い
自動車保険の満期を待たずに途中で解約する場合には、その内容によって中途更改契約と任意解約の2種類に分けられます。
どちらも自動車保険を解約するという意味では同じですが、以下のように解約する目的によって異なるのです。
中途更改契約 | 新しい保険に乗り換える、保険の補償内容を見直す時 |
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任意解約 | 一定期間、車に乗らない時 |
自動車保険には等級があり、その等級によって保険料が大きく変わってきます。その場合、通常通り解約してしまうと、今後車に乗る時には等級が6等級からの再スタートとなってしまうのです。任意解約とは、その等級を10年間キープできるやり方です。
ですので、保険会社を乗り換えるという目的で自動車保険を解約するのであれば、中途更改契約となり、その際には保険契約者名と記名被保険者を合わせる必要があります。
中途更改を行うメリット・デメリット
中途更改を行うメリット・デメリット | |
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メリット | デメリット |
保険料が安くなる可能性がある | 等級の進行が遅れる |
新車だけの割引や特約を受けられる | 保険料が高くなる可能性もある |
中途更改を行う理由としては、自分に合った保険内容にしたい、保険料を少しでも安くしたいという目的があるでしょう。ですが中途更改にはメリットもデメリットもあるので、それらの特徴をよく知った上で手続きを始めるのが望ましいです。
中途更改を行う『2つのメリット』
中途更改を行うメリットはおおまかに以下の2つがあります。もちろんたいていの人はそれが目的で中途更改することでしょうし、保険会社ではそれを基にしてアプローチしてきます。
【メリット1】保険料が安くなる可能性がある
今の自動車保険に加入した時は、まさにその時にベストな補償内容や保険料で契約したはずです。ただ、それがいつまでもベストな条件とは限りません。車に乗る年齢によって割引される自動車保険もありますし、ゴールド免許になったら安くなる保険もあります。
生活環境が変われば車の使用頻度も変わってくるので、見直しが必要です。そしてその見直しをすることで保険料が安くなることもあるのです。そして、最近はインターネットで申し込むダイレクト型自動車保険も増えています。
ダイレクト型の一番のメリットは保険料の安さにあり、仮に同じ補償内容で契約したとしてもダイレクト型自動車保険に代えるだけで保険料が安くなることも十分考えられます。
【メリット2】新車だけの割引や特約を受けられる
今乗っている車を手放して、新車に乗り換えるというケースも少なくないでしょう。新車に限らず、車を乗り換えたなら自動車保険の車両入替手続きをしなければいけません。それにより追加の保険料を支払わなければいけない場合もあります。
ただ新車に乗り換えた場合には、逆に以下のように新車だけの割引や特約を受けられる場合もあるのです。
- 新車割引
- 新価特約
この新車割引や新価特約の有無や内容な保険会社によっても異なります。そのため中途更改をして自動車保険を乗り換えることで、これらの割引や特約により充実した保険に安く加入できるようになるのです。
ですので、もし新車に乗り換えのタイミングで中途更改を検討している場合は、こういった補償内容を比較して保険会社を選ぶといいでしょう。
中途更改を行う『2つのデメリット』
中途更改は保険料が安くなるなどメリットにばかり目がいきがちですが、以下のような2つのデメリットがあるので注意しましょう。もちろん人によってはデメリットにならないケースもあるので目を通しておきましょう。
【デメリット1】等級の進行が遅れる
自動車保険には等級があり、その等級によって保険料の割引率が変わってきます。等級は保険を使わなければ次回の保険の更新の際には1等級上がり、保険を使うと1等級または3等級下がってしまうこともあります。
実は中途更改すると、その等級の進行が少し遅れてしまいます。例えば現在の等級が14等級で保険の更新日が12月1日だとして、その1ヶ月前の11月1日に中途更改すると以下のように等級の進行に差が出ます。
- 中途更改せず→12月1日からの保険は15等級に
- 中途更改する→11月1日から1年間14等級のまま
ただし、すでに一番上の20等級になっている方であれば、等級もそのままですから割引率にも差はないのでデメリットにはならないでしょう。
【デメリット2】保険料が高くなる可能性もある
中途更改のメリットには保険料が安くなる可能性があるといいましたが、逆に中途更改することで保険料が高くなってしまう可能性もあるのです。一般的に途中で解約すれば残りの期間分の保険料が戻ってきます。
ですが、払い戻しされる利率は以下の通りになるのです
7日まで | 10% |
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15日まで | 15% |
1ヶ月まで | 25% |
2ヶ月まで | 35% |
3ヶ月まで | 45% |
4ヶ月まで | 55% |
5ヶ月まで | 65% |
6ヶ月まで | 70% |
7ヶ月まで | 75% |
8ヶ月まで | 80% |
9ヶ月まで | 85% |
10ヶ月まで | 90% |
11ヶ月まで | 95% |
例えば年間6万円の保険料だとすると、仮に1ヶ月で解約したら5万5,000円が単純計算だと戻る計算です。ですが実際は上記の利率となるので、4万5,000円しか戻らないのです。
そこから新しく保険に加入するのですから、結果的に保険料が高くなってしまうこともあります。
中途更改した際の等級の引き継ぎについて
中途更改をする場合、これまで積み重ねてきた等級は保険会社が変わっても引き継ぐことができます。ただし、必ずしも等級が問題なく引き継がれるとは限らないので注意しましょう。引き継ぎできない可能性があるケースとしては以下の通りです。
- 等級ダウン事故を起こしている
- 新規契約の開始日が遅れた
等級ダウン事故については、2事故以上で次回の等級が5等級以下になる場合には引継できないケースが多いので注意が必要です。
またこれまでの自動車保険を解約した日から7日以内に新規契約が開始されないと、等級の引き継ぎができません。
まとめ
このように自動車保険は、中途更改契約をすることで今の自分に適した自動車保険に切り替えることができます。ただ中途更改するタイミングによっては、保険料が安くなることも逆に高くなることもあるので注意が必要です。
そのため、状況によっては中途更改ではなく現在加入している自動車保険の満期を待って、そのタイミングで自動車保険を乗り換えたほうがいい場合もあります。ですので、まずは実際に中途更改した場合にどれくらいの保険料になるのか確認しておきましょう。